なぜ、今インドなのか?
また、他の3カ国と比較しましても、日本にとってのインドの重要度は圧倒的だと理解しております。ブラジルは日本から遠すぎます。ロシアは、一部シベリヤなどで極東と接する部分はあるものの、やはり欧州の国であります。中国は既に経済発展を遂げつつありますが、早晩一人っ子政策のつけがまわってきます。となると、日本にとってのインドの存在は単に中国とのバランス上といった受身的な考えではなく、主体的に重要度を増してくる存在になると思っております。
(8)10億の民を治めているのは1万人?
当地に駐在した途端に、前任者から多くのインド人のパーティーに連れて行かれました。その後も、できるだけご招待は受けるようにして、インド人のよんでくれる会には出席するようにしております。その席でお会いする方々の多くが本当によく重なっております。「彼は僕の親戚」とか「あの人は僕と学校の同級生」といった言葉をたくさん聞きます。カースト制度に支えられた一部の人たちが支配する社会構造になっていることを肌で感じることが非常に多いです。少しずつは変わってきているのでしょうが、日本のような本当の意味で開かれた社会になるのには、まだまだ多くの時間がかかるものと思っています。
(9)うさぎとかめ?
最後になりましたが、中国の現在の発展とインドのそれをうさぎとかめのお話に例えては、中国に怒られてしまうでしょうか?既に述べさせていただきました、インドの政治的な安定性は、共産党の一党独裁と彼の国の歴史を振り返りますと、非常に不安定なものに見えてまいります。榎大使がよくいわれる言葉の中に私が感銘を受けているものが多くありますが、その内の一つをご披露して、私の拙いスピーチの結びの言葉としたいと思います。「インドは決して10%を超える経済成長をする国ではなく、また、10%を超える成長をしてもいけない国である。」この言葉に、インドがじっくりとかめのようにのろい動きかもしれませんが、確実に歩を進めていく姿がよく出ていると思っております。大いなるインドファンの一人として、いつの日か「うさぎとかめ」の競争結果が実現することを祈っております。
皆様の御静聴に感謝申し上げます。有難うございました。 |
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2度目のインド、学生の情熱と教師の熱意を実感 なぜ、今インドなのか?
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